映画『草原に黄色い花を見つける』

公開前から気になっていたベトナム映画『草原に黄色い花を見つける』を観てきました。第一印象は映像がとてもキレイということでしょうか。そして劇中の人々の会話をする様子がとても穏やか。


私の知るベトナムの農村は、この映画のようにニワトリやアヒルの鳴き声や女性たちが台所で煮炊きする音で目覚めるという点では一緒ですが、耳に届く音はもっとけたたましいもので… 市場の商人や行き交う客ももっとガヤガヤしていて「喧騒」という言葉がぴったりなものです。この映画ではそういった喧騒が薄められていることで映像がより際立っていているのかもしれないとも感じました。


そして登場する子役たちのお芝居がとても自然で引き込まれました。ベトナム語が理解できる分セリフに耳が行くのですが、今回はなるべく字幕も意識しながら観てみました。劇中で兄は自分のことを「タオ = Tao」と呼んでいて、字幕では「僕」と訳されていました。


タオという呼称は、目上の者が目下の者に対して(あるいは友人など同等な者に対して)自分のことを指す、くだけた一人称です。タオは男女いずれにも使えますが、私は男性が使う場合は「俺」に近いかなぁと考えていたので、訳者の方が「僕」にしたのには何か特別な理由があるのかなぁと気になりました。

ベトナム語通訳翻訳者 田崎広野

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