法務省、難民申請者の在留と就労を制限

みなさんは「難民」と聞いて、どのような国・地域を思い浮かべるでしょうか?シリア、アフガニスタン、南スーダンなどが良く知られていますが、実は日本で難民申請する人が近年急増しているのをご存知でしょうか?難民申請者が多い国・地域は1位フィリピン、2位ベトナム、3位スリランカとなっています。

日本ではこれまで、初回の難民申請からおおよそ2カ月で審査結果が出され、2回目の難民申請から審査結果が出るまでの日本での生活費を賄うために、申請者には就労が許可されていました。この就労が2018年1月15日から大幅に制限されるようになりました。


法務省の発表によれば、近年は濫用・誤用的な難民認定申請が急増しており、その抑制と難民認定制度の適正化を目的として、正規滞在中に申請した者の在留資格や就労許可の適用を制限するとしています。そして、聞くところによると1月15日に難民申請者の在留や就労の制限が適用されて以降、難民申請数が前年同期比大幅に減少しているそうです。これは、どういうことを意味するのでしょうか。


「どうせ許可されないし、働けないなら申請しても意味がない」と帰国する人が増えているのか、「見つかるまでどこかで(違法で)働いて、捕まったら帰ればいいや」と軽い気持ちで不法滞在する人が増えているのか…。あるいは「帰国すれば身に危険が及ぶから絶対に帰国できないけど、難民として認められなくても何としてでも日本に残るしかない」と深刻な状況に置かれて、なすすべなく時間が経過し不法滞在となってしまっている人が増えているのか…。


人権団体などからは、この見直しは日本で困難な境遇にある外国籍者や難民申請者の生活保障や人権の保護に反するものだとして批判の声が上がっているようです。難民申請の見直し要項が適用されてからまだ10日しか経っていませんから、今後の動向が気になるところです。それによって、通訳や翻訳のニーズが高まる領域が変わってくるんだろうなぁと考えを巡らす最近です。


以下、難民認定制度の見直しに関する法務省の発表資料と、報道のリンクを貼っていますのでご興味のある方はご覧ください。また、日本における「難民」の定義については、本ホームページの<「難民」の定義は? /2017.07.19.13:31更新>でも紹介しています。

ベトナム語通訳翻訳者 田崎広野

フリーランスベトナム語通訳翻訳者 田崎広野の活動を紹介する個人ページ

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