地域の通訳翻訳ボランティアに登録

みなさんのお住まいの地域には区報や市報のような情報誌はありますか?私の住む区では月に2回、自宅ポストに投函されます。私はこうした区報を隅々まで読む方で、区内の催しや行政手続き、福祉サービスなどを確認しています。


私は2011年に8年間住んだベトナムから帰国・転職し、今住んでいる区に引っ越しました。それ以前は日本でもベトナムでも転居を繰り返していたので、引っ越し当時はこんなに長くこの地域に住み続けるとは思ってもみませんでした。


また、通訳翻訳業ではこれまで知人に首都圏の組織・団体で通訳ボランティアを募集していると紹介していただたことも何度かありましたが、1つ目には自分と家族のことで精一杯ななかボランティアをしようという気持ちの余裕がなかった(言い訳です)、2つ目にはご紹介いただいた組織・団体が自宅からは移動時間と交通費がかさむことから登録するには至りませんでした。それとは別に、勝手ながら「ボランティアの通訳・翻訳の質(レベル)って大丈夫なの⁉」と思っていたのも事実です…。


ところが不思議なもので、住む期間が長くなるにつれて区への愛着が増し、何か少しでも自分が区の役に立てることはないかなぁと思うようになりました。そう思うようになったのには、まずは暮らしが安定してきて気持ちにゆとりができたこと、加えて、娘が区の保育園に通わせてもらっていることや地域のファミリサポートを利用させていただいていることも影響しているかもしれません。そこから色々と検索するようになり、「ここ、いいかも!」というところを手帳にメモしていました。とは言っても、日常の忙しさにかまけてここ1,2年行動に移せずにいたのですが。


そして数日前に住民票の写しや印鑑登録証の請求、子供の病児病後保育やショートステイの相談をしに区役所へ行く用事がありました。たまたま地域の国際交流協会が区役所の近くにあったのを思い出し、営業活動用に時々更新している履歴書・職務経歴書・通訳翻訳実績をプリントアウトし名刺を添えたポートフォリオを用意しました。


区役所で用事を済ませ協会へ行くと担当職員さんが対応してくださり、無事に通訳翻訳ボランティアの登録をすることができました。その場で登録用紙に必要事項を記入するのでポートフォリオは必要ないのですが、この人にはこういう活動に参加させようという検討材料になればいいかなぁと思い提出しました。実際に、経歴と実績をご覧いただいた担当職員さんは、「外国人のためのリレー専門家相談」の通訳をご提案くださいました。


私は外国人技能実習生の監理団体や社員の90%が外国籍という外資企業に勤務していた頃に、実習生や社員の在留資格・査証・年金・健康保険・税金・医療・生活の諸手続きやそれに係る通訳翻訳をしていました。ベトナムからの来日者数の増加に伴い、日本語に不慣れな方や日本における義務や権利についてよく知らないという方も増えていると思いますので、少しでもそのような方々のお手伝いができたら…と考えています。


ただ、日本語が分からなければ外国人支援活動を知る機会も少なくなってしまうので、支援を必要としている方がこうした活動があることを知れるように、私も微力ですが発信していこうと改めて感じました。



写真は東京都国際交流委員会が公開している2019年度の「外国人のためのリレー専門家相談会」のリーフレット。

リレー専門家相談会:https://www.tokyo-icc.jp/relay_soudan/


ベトナム語通訳翻訳者 田崎広野

フリーランスベトナム語通訳翻訳者 田崎広野の活動を紹介する個人ページ Trang cá nhân của Tazaki Hirono: Phiên dịch viên Nhật - Việt tự do

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